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2012年6月

2012年6月 9日 (土)

Janis Joplin Pearl Sessionsの存在意義

この「Pearl Sessions」のCDは2枚組です。
はっきり言っちゃいますと、Janisの死後に発売された「Pearl」と、没になったテイクの寄せ集めです。
ただ、レコーディング自体を、Jam Sessionsで行っているのでこの表現も間違いではない。
なんというか、これを出すかよと思いました。購入していて何ですが。

「Pearl」はJanisの死後に発売されたアルバムです。
(「Pearl Sessions Disk One」がそれに当たります)
ですので、本当の意味での完成はしていません。
それは,未完成な曲である「Mercedes Benz」(アカペラ)と「Buried Alive In The Blues」(ヴォーカルテイクなし)が証明しています。

「Mercedes Benz」は無邪気に物を欲しがるJanisを表した歌みたいに言われていますが、
これ、詩を読むとどう考えても反語です。Janisが欲しかったのは、友達と男、それと愛情ですよね。
そう思うとこの曲あまり聴きたくないんですよ。痛々しくて。

「Buried Alive In The Blues」はInstrumentalなのですが、
虚空に対して演奏しているように思えます。まあ、Janisあってのバンドですから、
ボーカルテイクが絶対に入らないと言う難題に対し、明るいブギーサウンドで表現した
Full Tilt Boogieも素晴らしいと思います。

が、私はこの2曲がどうしても「死」を感じて、BBHCやKozmic Blues時代を好んで聴いていました。
私が生まれたときには、すでに亡くなっていたのは知っていましたが、
「Pearl」はリアル過ぎて苦手でした。

じゃあ次に本題である「Pearl Sessions Disk Two」の感想です。
前述どおり「Pearl」作成時のJam Sessionsの内容を世に出した物です。
ここでは「Pearl」と言う作品に立ち向かうJanisとFull Tilt Boogieが、
試行錯誤しながら曲を作成しているのがよく分かります。
当たり前ですが、「あ、Janis生きてる」と思いました。
本当に当たり前ですが・・・。

「Overheard in the Studio...」と題された物があります。
これは、「打ち合わせ」や「雑談」などの意味でいいと思います。
Jam Sessionsを行うにあたり、あーだこーだ言っているのが分かります。
「Pearl Sessions Disk Two」の最大の見所は、「Move Over」の打ち合わせと3テイクにつきると思います。
take6→13→17と演奏されますが、これがなかなか興味深かった。
take6ではテンポが遅くライヴテイクな歌い方。
take13では少しテンポが速くなり、バスドラにあわせて手拍子をいれてみる。
ライヴテイクな歌い方はやめるが、結果はProducerの一言「All Rights」で終了。
take17ではもっとテンポが速くなる。完成形が少し見え始めたあたりか。
しかし、結果は「All Rights」で終了。
「Pearl」の「Move Over」が100点だとするならば、この後何takeしたのだろうか?
何もないところから生み出すのは本当に難しい。そう思いました。

「Cry Baby」のこのtakeはすでに聴いたことあった。「Janis」というアルバムに
あります。
「どれぐらい音源盗まれてるんだよ!」と思いましたがw
「まあ、このスタジオからの音源ということが分かっただけでもいいか」とも思いましたが。

Bonus Tracksを除き最後に締めくくられる「Pearl」
未発表Takeかと思ったのですが、そうじゃなかった。私のコレクションにはないです。
私はこの曲好きです。ただ、この曲は「Pearl」に入れなくて正解だと思います。
暗すぎるので・・・。

Janisの死により非常に完成させるのが難しくなった「Pearl」と言うアルバム。
ProducerのPaul A. Rothchildは見事に完成させたと思います。本当に凄い。

「Pearl Sessions」が出ることにより、必然と「Pearl」を聞き直しました。
いいアルバムですわw。それが再認識できただけでも存在意義はあるな。
ただ国内盤はいくらなんでも高い。輸入盤あたりの値段が相応かと思います。

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